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こんにちは、青森市の社会保険労務士、本田淳也です。
東京都に本社を構えるスーパー「いなげや」。
137もの店舗があり、正社員2,000以上を雇用、さらには明治33年創業といった老舗です。
東京証券取引所に上場もしている「いなげや」ですが、平成26年、男性従業員が過労死し、労災認定を受けました。
その詳細は割愛しますが、私が問題だと感じるのは、
遺族側が会社に損害賠償や謝罪、職場環境改善を求めて交渉を申し込んだところ、半年が経過してもなんら回答がないということ。
いったいどういうことなのでしょう・・・。
会社側にも言い分はあると思いますが、少なくとも謝罪やその後の改善策を、遺族側に示すべきではないでしょうか。
それとも、今も事件当時と変わらない労働環境のままということなのでしょうか。
遺族側が納得できないのは当然でしょう!
また、現在働いている2,000人以上の従業員はどう思っているのか・・・
仕事上、多くの経営者と話す機会があります。
労働環境にあまり興味がない方もいらっしゃいます。
直接的にはあまり言いませんが、雑談のなかでこんな感じで話すことがあります。
「社長の息子さんも間もなく卒業ですか、いい会社が決まればいいですね!」
「話は変わりますが御社は、残業が結構ありますが残業代は出ていませんね、有給もなかなか取れないみたいだし、そのほかにも働く環境としては厳しそうですね。」
「ところで社長、そのような会社に息子さんが入社したらどう思いますか?」
“沈黙”になるケースが多いです。
それもそのはず、従業員のことはさておき、利益だけを考えている社長にしか言いませんから。
実際のところ、今は多少労働環境が厳しくても、経営者が従業員のことを想って努力しているのであれば、それはそれでいいと思っています。
従業員も会社のために頑張ろうと思うし、辛いときでも経営者からのねぎらいのひと言で救われることだってあるわけですから。
大事なのは、従業員のことを考えて経営しているかどうか!
スーパーいなげやの経営者はどうか分かりませんが、全国的に人材不足が叫ばれている中、今後の経営には”従業員満足度の向上”が必要不可欠ではないでしょうか。
また、トラブルが起きた際にきちんと責任を取ってくれる会社なのか・・・仕事を選ぶ際は、この点にも考慮してほしいと思います!
社会保険労務士 本田淳也(青森市)