働き方改革

働き方改革

新たな三本の矢

平成28年6月2日に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」。
これには新たに、第一の矢「戦後最大の名目GDP600兆円」、第二の矢「希望出生率1.8」、第三の矢「介護離職ゼロ」があげられています。経済成長の根本的な問題として少子高齢化があり、第二と第三の矢が改善されることにより第一の矢が成り立つ。それにより持続的成長が可能となるというもの。これら三本の矢を貫く横断的課題は、「働き方改革」と「生産性向上」であり、大別すると①子育て支援の充実、②介護支援の充実、③高齢者雇用の促進、④非正規雇用労働者の待遇改善、⑤最低賃金の引上げ。どの課題も働く労働者に関わるものであり、会社経営者に与えられた課題は多い。言い替えれば、持続的な成長は会社にかかっていると言ってもいいでしょう。
今後、事業を継続していくキーポイントは「ひと」。新たな三本の矢を、会社を見直すいい機会と捉え、足元から改革していく必要があるでしょう。

高齢者の就労促進、出産後の職場復帰

労働力人口が減少するのは避けられませんが、その減少率をゆるやかにするためには、元気で就労意欲にあふれた高齢者の就業率向上、また出産後の女性の就労促進が重要となります。
ただ現状では、高齢者の7割近くが65歳を超えても働きたいと希望しているのに対し、実際に働いている方は2割にとどまっています。そんな状況を考えると全国的な人手不足も相まって、今後は65歳以上の継続雇用や定年の延長、育児休業制度の充実が必須になるでしょう。両者とも経験豊富で即戦力になり頼もしいのですが、会社の実情に合った定年や育休の規定は欠かせません。例えば、新卒者を希望すれば応募があるのか、産休中の業務を誰が担当するのか、など。特に青森県内の小規模な事業所では難しい問題に直面することも少なくありません。それでも人手が足りない状況はますます深刻となります。
経営者が本気であること、時間をかけて取り組むこと。このふたつが揃っていれば改善策は必ず見つかると思っています。

各分野の専門家を

働き方改革に伴う社内改革は一筋縄ではいきません。
現状把握から始まり、労働法を中心とした専門的知識を踏まえながら、会社の長期展望を見据える事が大事です。
その際に必要であれば、各分野の専門家をご紹介いたします。
法律全般は弁護士、税務は税理士、登記は司法書士、経営全般は中小企業診断士、許認可は行政書士
社風にマッチした改革を進めていきましょう!

長時間労働

仕事と子育てなどの家庭生活の両立を困難にし、少子化の原因や女性のキャリア形成を阻む原因、男性の家庭参画を阻む原因となる長時間労働。
旦那の残業の多さを理由に、2人目を生みにくいと感じている方も多いようです。また、うつ病と診断される労働者も増加傾向にあり、近年問題となっている自殺者(勤務問題)は減少傾向にはあるものの依然2,000人超で推移しています。
人手が不足すればどうしても残業が必要、という会社側の理由もよく分かりますが、残業時間の抑制は離職率の低下につながる事を念頭に置き、適度な労働時間を心掛ける必要があるでしょう。

同一労働同一賃金

労働者の約4割を占める非正規雇用労働者(以下、非正規)。そのうち不本意非正規雇用労働者(以下、不本意非正規)は15.6%(297万人)にのぼります。
この不本意非正規とは、正社員として働きたいが会社等の事情により非正規で働いている者。また正社員と同じ仕事をしているのに、賃金が低い者もいます。このような非正規の正社員への転換や賃金改善が急務であり、結果、少子化対策やGDPの伸び率につながります。
いっぽう、間違いなく会社の人件費は増加するため、生産性の向上は欠かせません。

会社経営への影響

平成29年秋の臨時国会、最大の焦点となるのが「働き方改革関連法案」。政府は働き方改革を「成長戦略の中核」と位置付け、平成29年は働き方改革断行の年にする、としています(延期中)。
法案が成立するかどうかは分かりませんが、全国的な人手不足に危機感を感じた会社はすでに動いています。週休3日の採用、在宅勤務制度、残業代保証、非正規を正規へ転換、評価基準の見直し、育児休業制度の充実、本気の残業時間抑制、生産性向上など。改善点は会社によって異なるため、経営者および従業員が本気にならなければ改革は絵に書いた餅となり、今後の会社経営に大きな支障をもたらす可能性があります。

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