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こんにちは、青森市の社会保険労務士、本田淳也です。
労働者に関わる業務が中心となる社労士業ですが、私が一番難しいと感じるもの。
それは「労働相談」であります。
いくつか理由がありますが、
①明確な答えがない
②ケースバイケースでその都度、回答が異なる
③基本的に事業主からの聞き取りのみでトラブルのイメージを掴む
おおまかに分けるとこんな感じでしょうか。
正直なところ、給与計算や手続き業務は、基本的な知識があれば誰が行っても結果は一緒です。でも、労働相談に「明確な答え」はありません。同じ相談でも、社労士によっては意見も変わってくるでしょう。
日常的に顧問先から労働相談を受けますが、給与計算や手続き業務のような「作業が終わった」という感覚は一切なく、電話を切ってもすっきりしません。なにせ答えがないのですから!
労働相談は、100回あれば100回とも内容が変わります。同じケースは一つたりともありません。労働者の性格も大きく影響するため、知識とともに経験が大きく左右すると感じています。
事業主および労働者から意見や要望を聞き取りできればいいのですが、相談の多くは事業主からの聞き取りのみで判断するケースがほとんど。私が労働相談で一番必要だと思うことは、労働者の要望を感じ取り(予測)、解決への着地点を見定めること。
ただ、言うのは簡単ですが、実際は非常に難しい。
重要なのは聞き取りの最中、違和感や気になった部分をさらに詳しくお伺いし、解決への糸口を探るということ。それでも困難であれば、労働者ともお会するようにしています。
現場で発生する労働相談は、社労士が適任だと思いますが、その難しさや責任回避を考え、サラッと終わる社労士もいるようです。
その気持ちはよく分かりますが、それでは労働者とトラブルに直面した事業主は、誰に相談すればいいのでしょうか。困ったときこそ、顧問社労士の出番ではないでしょうか。
ささいなトラブルでもきっちり対応する。
その経験の積み重ねこそが、社労士としての礎になると思っています。
社会保険労務士 本田淳也(青森市)