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こんにちは、社会保険労務士の本田淳也です。
今回は1月の自動車流通新聞コラムをご紹介します。
経済が回り出してから人手不足が顕著となり、仕事はあるけどスタッフが足りず断らざるを得ない会社が増えてきています。
昨今の新規採用ルートは多岐に渡りますが、まずは基本から押さえていきましょう。
まずは図表の経路別入職割合をご覧ください。
トップである「広告」に次いで2位に25%の「縁故」が挙がっていて、実に4人に1人がそのルートで入職しています。
求人募集の第一選択肢となる3位の「ハローワーク」を上回っていて、意外だと感じる方も多いのではないでしょうか。
ここ数年、リファラル採用が注目されています。
これは、社員や取引先に友人・知人を紹介してもらう手法です。
紹介という点では縁故と似ていますが、それよりも幅広く、また採用についても本人の適性や能力を考慮し適切に判断することができます。
今までも多くの会社で紹介により採用したケースは多々ありますが、それとの違いはリファラル採用の可能性を強く認識し、“積極的に社員に働きかける”という点です。
つまり自然発生的にゆるくやるのではなく、インセンティブ(金銭、ポスト、精神的報酬)や案内文作成等を実施し組織的に取り組むことが重要となります。
実際、ハローワークから全く応募が無かった知り合いのりんご農家では、紹介で20代の若者数名を採用しています。
直接応募と違い、知り合いのいる会社を身近に感じるせいか、一気に距離が縮まる上、会社からアプローチしている流れにもなるため、求職者にとっては「自分を必要としている」と感じられるのが紹介採用の特徴です。
また会社側としても、紹介者からその人の能力や性格をリアルな声で聞くことができるため、安心感がグッと上がります。
自動車会社においては営業・事務スタッフでも有効ですが、とりわけ整備士の場合、整備専門学校の友人を中心にメカニック同士でつながっているケースも多く効果的です。
お互いのミスマッチを防げるという特徴もありますし、整備に興味のある未経験者を発掘することも可能です。
経営者の人脈が広ければ、それだけで有利に働きますし、また地方では人と人のつながりが強いため、この採用手法に力を入れるのをオススメします。
今後の経営2大テーマは「売上」と「ひと」だと思っています。
とりわけ技術職を中心に人出不足がますます深刻化するこれからは、このような人脈採用術を駆使しながら人材を確保する必要があります。
まずは社員へ積極的に働きかけることから初めてはいかがでしょうか。
ハローワーク一辺倒では人が集まりにくい時代となっているのは間違いありません。
社会保険労務士 本田淳也(青森市)