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自動車流通新聞連載コラムFile35・・・パワハラ研修を実施して感じたこと~「自動車会社の働き方改革」~

社会保険労務士、本田淳也です。
今回は自動車流通新聞9月号のご紹介です。

4月から中小企業においてもパワハラ対策が義務化されましたが、皆さんの会社ではなんらかのアクションを起こしましたでしょうか。

今回はパワハラ研修講師の視点から感じたことをお話しいたします。研修を実施する際のご参考としてください。

 パワハラ研修はオススメ

先日、放送関係の顧問先からハラスメント研修の依頼があり、パワハラを中心としたセミナーをオンラインで実施しました。

ハラスメントは文字だけだと分かりにくいため、動画をふんだんに活用し、例えばひとつの事例に対し、アウトパターン、セーフパターン、上級レベルといったように、実際の現場でどのように対応すればいいのかを盛り込みました。

また、自殺した労働者の遺族が会社に提起した裁判例も取り上げました。

地裁では認容されましたが、高裁では一転して否定された判例で、微妙なケースにおいては「上司の叱責に至る経緯、理由に係る事実認定」といった、その流れと理由が重要となってきます。

 上司は演者

ちょっとキツイ言い方になりますが、パワハラをする上司は自身のマネジメント能力の無さを、権力と言葉の暴力で補っているに過ぎないと思っています。

ですから、どんなに仕事ができようが、どれほど業績を伸ばそうが、自身のパワハラを改善できない人を昇進させるのはNGだと感じています。

働く人にはそれぞれ性格があります。

それをそのまま100%出してしまうと業務がスムーズに回りませんので、皆さん気を遣いながら、周りに配慮しながら、“演じて”、仕事に取り組んでいます。

上に立場に立つ人ほど、自身の性格を押さえ、リーダーとして組織を最適化するために、それこそ“演じなければならない”と思っています。

それにはやはり、「リーダーらしい態度とはなにか」、「部下のモチベーションを上げる行動とは」といったものを研修等で学ぶ必要があると思います。

 人材育成に研修を

多くの会社は上のポストが空いたからスライドして昇進するケースが多く、管理者研修を実施していない場合がほとんどです。

そのため、当人も何をすればいいのかよく分からず、とりあえず前任者がやっていたことをマネするだけという残念な流れになってしまい、組織としてブラッシュアップする機会が失われています。

経営が難しくなっている昨今、重要なのは経営のど真ん中に人を置くこと。日頃からの人材育成同様、体系的に学べる研修が重要になっているように思います。

自動車会社は特に複数の部署があるため、一定のマネジメント能力が必要となります。ぜひ研修を積極的に受けさせていただければと思います。

社員がイキイキ働く組織づくりを目指す
社会保険労務士/自動車整備コンサルタント 本田淳也(青森市)







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