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自動車流通新聞連載コラムFile14・・・定額残業制度の基本 ~「自動車会社の働き方改革」~

こんにちは、社会保険労務士の本田淳也です。
今回は自動車流通新聞9月コラムのご紹介です。

~グーネット自動車流通サイト連載コラムはこちら~

 定額残業制度の基本

残業をしたら残業代を支払う・・・当たり前の話ですが、払いたくても払えない会社があるのも事実。
そのままだと従業員の不満は高まるし、法律違反の状態も続く。そんな事業所にお勧めなのが定額残業制度の導入。
どのような中身なのか見ていきましょう。

 労使共に納得いく制度を

この制度は、毎月一定の金額を定額残業代等の手当として支払うもので、残業が無かった月でも決まった金額が支払われます。
労働法に定額残業という制度はなく、あくまで法律に違反しないよう制度を設計し適切に運用していく流れになります。
が、なかには会社の都合の良い部分だけを捉えた結果、従業員とトラブルになるケースも少なくありません。

例えば、定額残業代という存在すら知らなかった、手当の金額が不明だった、そのほか残業単価1,000円の従業員に定額残業代30,000円を設定した場合、残業30時間分の手当になるのですが、その時間をオーバーしても超過手当を支払ってないなど、数多くの裁判例も存在します。

ただ、当たり前のことをしっかり従業員に説明し、必要な文書も整備すれば、それほどトラブルになるものではありません。
同時に少なくとも賃金規定は作成し、運用にも気を付けなくてはなりません。

在職者に導入する場合は、人件費を抑制するといったイメージではなく、あくまでウインウインの制度となるよう構築しなければ、逆に従業員の不満が高まってしまいますのでご注意を。

 今後は3年分の未払い請求も

残業代未払いの状態が続くと、労働基準監督署の調査の際に必ず指摘され是正勧告されるし、さらには退職後、不満を感じた従業員がWEBで探した弁護士事務所に相談、2年分の未払残業代請求が内容証明で届く可能性もあります。

それだけでも結構な金額となるケースが多いものの、今年の4月から残業代請求権の消滅時効が2年から3年に延長されました(将来的には5年)。
これで弁護士事務所の損益分岐点を突破するようで、今後はより一層リスクが高まってきます。

当事務所の「定額残業制度導入サポート」に定期的な問い合わせがあるのも、こうした背景からかもしれません。

 時代に合った労務管理を

筆者がディーラーでメカニックをしていた20年以上前は、一定のサービス残業が当たり前で、それに不満を言うスタッフもあまりいませんでした。
このような流れもあり、高齢の経営者の中には残業代支払いに対する意識が低い方もいると思います。

が、未払い残業代請求は複数名から届くケースもあるのです。
経営の根幹を揺るがすようなリスクは日頃から発生しないようにしましょう。

仕事をもっと、おもしろく。地方に活力を。
社会保険労務士/自動車整備コンサルタント 本田淳也(青森市)







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