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ちょっとした風邪でも、なぜあんなにも多くの薬が処方されるのか疑問を抱いている、青森市の社会保険労務士、本田淳也です。
日本には国民皆保険制度があります。
すべての方が保険証を持ち、毎月の保険料を支払う代わりに、
医療費が3割(1割~2割の方も)で済んだり、高額療養費や出産時の一時金や手当金を受けられます。
健康保険制度をきっちり勉強した社労士としては、
病院にかかり高額な医療費がかかった場合など、とても頼りになる制度だと感じています。
各医療保険制度ともに、医療費の7割(自己負担3割の場合)は保険料や税金でまかなわれているのですが、
低迷する経済状況を反映して保険料収入が伸び悩む一方、高齢者の医療費を中心に支出が増大し続け、
財政は大変厳しい状況!
そんな財政状況の中、「数万円もするような美容クリームが保険適用で買える」というビックリする記事を目に・・・
紙面やネットでご存知の方も多いと思いますが、
本来、アトピー等に伴う皮膚の乾燥に使われる保湿剤「ヒルドイド」という商品らしい!
「究極のアンチエイジングクリーム」、「高級な美容液より高い美肌効果」、「安い上に効果抜群」などなど。
ネットで拡散し、全国的に広がったようです!
高級クリームが安く手に入る・・・これだけの理由で殺到したと予測しますが、制度本来の目的からは大きくかけ離れ、ただでさえ厳しい財政を、さらに加速させるのは間違いない!
おそらく厚生労働省や健康保険組合は、早急に対策を講じると思いますが、
これだけネットで拡散しているのに、ナゼもっと早く事態に気付き、手を打たなかったのか疑問が残ります。
さらに一部の医療機関では、患者さんからの強い要望を断りきれず、致し方なく保険病名をつけて処方しているケースもあるようです!
いずれにせよ、美容目的で健康保険を利用することは違法行為!
安易なヒルドイドの処方で財政をひっ迫させ、
数年後、病気やケガで困った人達が、適切な医療を受けられなくなるような事態だけはやめてほしい!
社会保険労務士 本田淳也(青森市)